2017年9月にカイロとアレキサンドリアへ行ってきました。
エジプトで頭を悩ませるのが現地の移動手段、特に初めての場合はカイロ国際空港からのアクセスではないでしょうか。
調査したアクセス方法とあわせて、僕自身の移動体験を以下ご案内します。
エジプト情勢不安から日本人観光客は激減したのか、最新の情報にアップデートされた記事がなかなか出てこなくなってしまいました。
本記事が、これから旅行等で行かれる方の参考になればと思います。
カイロもアレキサンドリアも、現地へ行ってみると普通の日常で、警備は厳重であっても物々しい感じはしませんでした。両都市とも、海外安全情報の危険度レベルは1です。
テロにあう確率は交通事故より低いそうなので、過度に警戒しなくても大丈夫だと思いますよ。
なお、大まかな旅程は
カイロ国際空港→アレキサンドリア→カイロ市内→カイロ国際空港でした。
カイロ国際空港~市内へのアクセス
市内バス
予算重視派はコチラで。日本円にして20円以内?
空港内バスターミナルへ移動
まずは、無料のシャトルバスでターミナル2.3とターミナル1の中間にあるバスターミナルへ向かいます。
ルートは以下の通り。空港にあるタッチパネル式の電子案内板を撮影したものです。
僕はターミナル2を利用したので、8番出口の前にあるシャトルバス乗り場から乗車します。以下は参考写真。早朝5時過ぎなので暗くて申し訳ありません。
このように、アルファベット・数字表記しているので問題はありません。
乗車して5分くらいでバスターミナル?に到着します。
6時30分を過ぎるとバスの台数が増え、何とかバスターミナルらしくなってきました。
空港内バスターミナルから市内へ移動
タフリール広場行き
356番、27番、400番など。
運賃はEGP2程度。
途中でラムセス駅へ寄るとか。
しかし、数字がアラビア語表記ですぐは見分けられません。
バスの運転手か乗客に直接尋ねた方が早そう。
別の機会で市内バスを利用した時、市内中心部を示す行先として「museum(カイロ考古学博物館)」が通用しやすいことが複数者とのやりとりでわかりましたので、「museum(方面)へ行きますか?」と尋ねると良いと思います。
ただ、museum前ではなくmuseum方面とアバウトな感覚で回答されるかもしれません。
シャトルバス
利用しませんでしたが、このようなサービスができたそうです。
Cairo International Airport-Transportation
ただ、情報は古いようで現在は値上がりしていると思われます。
タクシー
利用していないのでわかりませんが、到着ロビーに出ると例によって「TAXI?」と声をかけられます。
メーターがついているタクシーでも空港~市内の相場として50~100EGPほどとなるそうです。要交渉。
その他(ホテルからの無料送迎等)
上にあげた方法は、料金に拠らず何らかのストレスを感じることはほぼ間違いないと思います。
いっそのこと、ホテルが送迎オプションを用意しているなら利用するというのも手です。
有料のところがほとんどかと思われますが、僕が宿泊していた以下のホテルは、片道ですが無料送迎のサービスがあったので利用しました。
シティ ビュー ホテル(City View Hotel) ★★★
予約した時は知らなかったのですが、チェックイン時に「空港までFreeで送るから」と言われて初めて知った次第。
よくよく予約詳細を見ると、確かに片道送迎(空港~ホテル又はホテル~空港)と書かれていました。
僕はホテル~空港で利用しましたが、一般的には空港~ホテルの方が利用価値が高いと思います。
当ホテルは地下鉄sadat駅のそばで、博物館が目の前にあって観光にものすごく便利な場所にあります。ギザ・ピラミッドへのアクセスも楽。
スタッフもフレンドリーで、エジプト人のイメージが良い意味で覆るきっかけとなった場所。
宿泊料金は3千円台~5千円程度と安く、トリップアドバイザー等予約サイトの利用者評価も高いです。(評価の高さが予約を入れたきっかけ)
ただ、最大のメリットは空港への無料送迎だということがわかりました。
これにより、どれだけストレスが軽減されたことでしょうか。プライスレスです。
【体験記】筆者による市内~カイロ国際空港への移動
ということで、筆者による体験記は無料送迎となります。
朝6時にチェックアウトしたら、外で待ってました。ホテル名が書かれていない普通の乗用車だったのでちょっと警戒。
が、実際にはホテルの専用車・ドライバーだったのでしょうか。
特に問題もなく送り届けてくれました。
チップや追加料金を求められることもありません。
早朝なので道もガラガラ。30分でカイロ国際空港(ターミナル3)へ到着。
カイロ国際空港~アレキサンドリアへのアクセス
鉄道でのアクセスが主流なのですが、そのためには一度市内中心部へ出ないとなりません。
カイロ初心者としては、市内中心部へ出るのが億劫で何とか直接いけないものかと調べた結果、以下の情報をゲット。
どうやら市内へ寄らずに直接アレキサンドリアへ行けそうな感じだったのでトライ。
バス
バス会社 | 運行時間帯 | 頻度 |
---|---|---|
Western-Delta | 早朝~深夜? | 30分~1時間おき |
Super-Jet | 早朝~深夜? | 30分~1時間おき |
Egypt Bus timetables
West and Middle Delta Bus Company :: Home Page
http://bibalex.org/bva2012/Home/StaticPage.aspx?page=27&m=5
検索したらそれぞれ違う情報が出てきてどちらが正しいかわからないのですが、どうやら2社がそれなりの頻繁で最低でもどちらかは早朝から運行しているようです。
空港内バスターミナルへ移動
市内アクセスと同じ要領となります。
本当にバスターミナルか?と思うほど何もないエリアで、初めて来た場合「そもそもきっぷ売り場はどこにあるのだろう」と思ってしまいますが、
上写真の掘っ立て小屋(右側から2つ目の窓)が長距離バスのきっぷ売り場でした。
窓口を覗いてもきっぷ売り場っぽくなくてわかりづらいです。不安に感じたら、とにかく聞きまくりましょう。
鉄道
公式サイトで時刻表・運賃を検索できます。
https://enr.gov.eg/ticketing/public/smartSearch.jsf
結果はこちら。日時はダミー。
19便/日と頻発のようで、所要時間は2:30~3:00程度。
列車によって運賃が全然違いますね~。
所要時間だけでなく、車体やサービスの違いでしょうか。
【体験記】筆者によるカイロ~アレキサンドリアへの移動
それぞれメモ程度の内容ですが、写真と合わせて残しておきますね。
カイロ国際空港からアレキサンドリア(バス)
朝6:00前にバスターミナルへ到着。
掘っ立て小屋に居た人に「ここはバスチケット売り場ですか?」と聞くと「どこに行くんだ?」と逆質問されたので「アレキサンドリア」と答えたら、「そうだ。」と言う。一安心。
何時のバスがあるか尋ねると、「次は7:15発。運賃は75ポンド。荷物をトランクに預ける場合は別料金だけど…そのくらいの大きさならバスの中に持ち込めば良いから、問題ないよ」
「ただ、今はチケットを発行できないので10分待ってくれ」
販売元の営業時間前なのだろうか。
用意できたら呼んでくれるのかと思っていたのだけど、その気配は全くなく。
出発予定時刻の15分前に再び尋ねると売ってくれた。
チケットを貰っても殆どアラビア文字だからわからない。
ただ、座席番号は7番ということを口頭で言われたので問題なさそう。
地球の歩き方の「アレキサンドリア」アラビア文字と突合していた。
アラビア語だと、イル・イスカンダレーヤと言うらしい。こっちのほうがカッコイイなと思った。
7:15ちょうどに来るとは到底思っていなかったが、出発したのは7:45。
始発なのにここまで遅れるとは思っていなかった。
おそらく、今後もこのような調子なのだろう。
早速座席番号がアラビア文字で読めない。まわりの人に聞いて教えてもらった。
が、下の方に数字が書いてあるではないか!?
意外と思ったのが、皆きちんと座席番号通りに座っているということ。
最初はガラガラだったバス車内だけど、市内にある3つのバスターミナルを経由している間に満席になってしまった。
直通バスではなかったらしい。結局、市内を出るのに1時間半かかってしまった。
相当な長旅になりそう。途中の休憩タイムはあるのだろうか?
ちょうど半分くらいのところでトイレ休憩。15分くらいだっただろうか。
やっと水をゲット。空港のバスターミナルで調達するつもりが、売店がどこにもなかったのだ。
日本より乾燥しているエジプト。バスの中で干乾びたらどうしようかと思ったくらい。
このような調子なので、トイレに行く必要は全くなかった。
結局、アレキサンドリアのバスターミナルに到着したのは正午過ぎ。
全体的に道路はよく整備されていて、車酔いするようなことはなく快適なバスの旅だった。やたらとクラクションを鳴らし鳴らされるのを除けば。
Googlemapで場所を確認すると、地球の歩き方に書いてあったバスターミナルとチト違う場所にあるではないか。
いずれにしても、中心部まではバスなりタクシーなりミニバスなりを使っていく必要があるのだけど、これがさらにハードルが高かった……
ミニバスだらけで、何がどこへいくのかさっぱり。
表示はすべてアラビア語。アルファベットも数字もありゃしない。
困った…地球の歩き方のアラビア語表記と行先表示を交互ににらめっこしていたら、通りがかりの兄ちゃんが話しかけてくる。
「ここにEnglishはないよ。どこへ行くんだ?」
「マスル駅(鉄道駅)方面」
「じゃあ、このミニバスに乗りな」
運賃は1.5ポンドだった。あてずっぽうで2ポンドくらいだろう、足りなかったら何か言ってくるだろうと渡したら0.5ポンドのお釣りが帰って来て判明。
なお、ここのシステムは運転手に直接渡すのではなく、乗客のだれかが全員分を取りまとめて運転手に払うシステムのようだった。
5分くらい走っただろうか、「ミスター、ココがマスル駅だ」と言われて下車。
アレキサンドリアからカイロ市内(鉄道)
マスル駅へ行ったのは、翌日カイロ市内へ戻るきっぷを購入するためだった。
Evernoteで購入したい内容を記入して、窓口のおっちゃんに見せる。
1等、カイロ、11:00~13:00発でなるべく所要時間が短い列車。
「14:00発のVIBがある。1等で100ポンド」
VIB?よくわからないけど、VIP(優等列車)のようなものだと解釈。
後で調べてもVIBの意味は分からなかったけど、この列車が最速だということはわかった。
14:00だと少し遅いけど、仕方がない。
翌日、出発日。
余裕を見て30分前に駅に着いたら、既に入線していたようだ。昔の国鉄のよう。
駅には案内板がなく行先表示も良くわからなかったので、あてずっぽうで乗車してみるしかない。
スタッフらしき人に聞いて「14:00カイロ行き」であることを確認。
が、僕の席にはなぜか先客がいた。座席番号通りに座る民族ではなかったのか?
尋ねて先方の切符を確認したところ、隣の席(通路側)が指定されていたのに自分の席(窓側)に座っていたようだ。
議論の余地はないのだけど、電話で確認するとか言って誰かと話していた……
結果、「sorry」と言って座席を移動したのだけどあの電話は何だったのだろう。
こちらとて2度とはない機会。なんとしても窓側を死守したかったので、一安心。
WIFIがあるような表記があったけど、案の定電波はどこにも飛んでいなかった。
wikiによると、カイロ~アレキサンドリア間の鉄道はなんと1856年に開通していたとのこと。明治の前とはどんだけ発展していたのだと、その歴史に思いを馳せつつ車窓を眺める。
が、ところどころで停車しては再開。
こりゃあ少し遅れるパターンだな…とおもったのだけど、結果的には少しどころか1時間遅れ。
1.5倍の時間がかかっているじゃん!!
この後に予定があったら、大変なことになるところだった。
となると、アレキサンドリアから直接空港へ行くのは危険だということも分かった。
(当初は、先にカイロ、後にアレキサンドリアで検討)
列車を降りたら「Taxi?」の呼び込みが。
ホームまで来るとは、商魂たくましい。
まとめ
カイロ国際空港~カイロ市内への移動
市内バスの場合、ターミナル間移動等で意外と時間がかかることがわかりました。
シャトルバスの頻度が15分~20分なので、待ち時間等を考えると、わざわざシャトルバスでバスターミナルへ行ってさらにバスを待つ…よりは、到着ロビーを出てサクっとタクシーで行った方が良いかなという感想です。下手したら、待ち時間の間にタクシーで目的地へついてしまう場合もあるからです。
運賃が100EGPだったとしても、現在のEGP相場は1円=6EGP程度。
確か、空港から市内までは20kmちょっとなので、600円でも十分安いと言えましょう。
市内から空港だともう少し安くなるようなので、積極的にタクシーを利用したいところ。
カイロ国際空港~アレキサンドリアへの移動
バスで4時間半以上もかかったので、鉄道を利用する前までは一度市内へ出てでも鉄道を利用した方が良いかなと思ったのですが、鉄道を利用した結果、鉄道すら遅れることがわかりました。
どうせ同じように時間がかかるのだったら、直接バスで行った方が楽で良いかなという感想です。
駅の人混みも避けられるし、治安上も安心。
余談ですが、エジプトの物価は予想以上に安く、素で一桁間違えて考えていたくらいの安さ。(タクシーが最大6,000円とか、HPで見る鉄道運賃が数千円で、エジプトも意外と安くないな…とか)
この勘違いにより、市内バスの利用を検討してしまっていたりします。一桁間違いに気づいたのは現地に到着してからでした……