ANAマイルを使って、来年(2018年)に福岡空港からヨーロッパを往復するビジネスクラス特典航空券を発券しました。
あいにく、ANAは福岡空港からヨーロッパへの直行便を飛ばしていません。
また、スターアライアンスに加盟しているヨーロッパの航空会社で、福岡空港までの直行便を飛ばしている会社は皆無です。
しかも、今回の発券は「お盆期間」というピーク中のピークで、期待薄とダメモトで臨みました。
そのような状況の中、以下のルートをどのようにして発券に至ることができたのかを備忘的に残そうかと思います。
1 1回の乗り継ぎでヨーロッパまで行く方法
1-1 1回の乗り継ぎで行ける航空会社はANA以外にもある
乗継はやむなしとした場合でも、なるべく1回の乗り継ぎで済ませたいところ。
福岡空港から同一航空会社且つ1回の乗り継ぎで行けるヨーロッパの都市一覧をまとめました。
(ANAマイルを使ってオンラインで特典航空券を発券出来るスターアライアンス加盟会社のうち、主要会社、主要都市の組み合わせのみ抽出)
航空会社 | ANA | アシアナ | エバー | タイ国際 | シンガポール | |
---|---|---|---|---|---|---|
乗継地 | 東京 | ソウル | 台北 | バンコク | シンガポール | |
主要都市 | コード | TYO | ICN | TPE | BKK | SIN |
ロンドン | LHR | ○ | ○ | ○ | ● | ● |
パリ | CDG | ○ | ○ | ● | ● | ● |
フランクフルト | FRA | ● | ○ | ● | ● | |
アムステルダム | AMS | ○ | ● | |||
ブリュッセル | BRU | ○ | ● | |||
チューリッヒ | ZRH | ● | ● | |||
ウィーン | VIE | ● | 11月~ | |||
ローマ | FCO | ○ | ● | ● | ||
ミラノ | MXP | ● | ● | |||
コペンハーゲン | CPH | ● | ● | |||
ストックホルム | ARN | ● | ● | |||
オスロ | OSL | ● | ||||
デュッセルドルフ | DUS | ○ | ● | |||
マンチェスター | MAN | ● | ||||
ミュンヘン | MUC | ○ | ● | ● | ||
イスタンブール | IST | ○ | ● |
●乗継地→ヨーロッパ行で夜行便がある(昼行便もある場合がある)
○乗継地→ヨーロッパ行が昼行便のみ
運航路線 < 航空券予約 < アシアナ航空のホーム(HOME)
路線案内 – エバー航空 | 日本
International | Destination | Thai Airways
http://www.singaporeair.com/ja_JP/jp/plan-travel/local-promotions/campaign/japan-europe-2017/
この他、中国国際航空(北京・上海経由)等を利用してヨーロッパへ行くことができます。
ANAで予約できれば一番良いのですが、できなかった場合に備えて他社路線をどのように確保していくかという観点からの記事につき、ANAに関しては今回言及致しません。ご了承ください。
1-2 ANAと比較しても搭乗時間は思ったより長くない
福岡からパリへ行く場合を比較したら、以下のような結果となりました。
ANA | アシアナ | エバー | タイ国際 | シンガポール | |
---|---|---|---|---|---|
福岡~乗継地 | 1:35 | 1:25 | 2:40 | 6:00 | 6:45 |
乗継地~パリ | 12:45 | 12:30 | 13:50 | 12:45 | 14:00 |
所要時間計 | 14:20 | 13:55 | 16:30 | 18:45 | 20:45 |
(季節により変動します)
ANAを利用すれば、東京経由でロンドン、パリ、フランクフルト、ミュンヘン、デュッセルドルフ、ブリュッセルへ行くことができます。
が、その他の都市へ行こうとする場合は、そこからまた乗り継がなければなりません。
例えば、ローマへ行きたい場合は、アシアナ航空を利用するか、搭乗時間は若干長くなりますがタイ国際航空、又はシンガポール航空を利用した方がトータルでの所要時間は短くなる可能性があります。
1-3 乗継地における乗継時間はさまざま
各社における乗継スケジュールの目安は、以下の通りとなります。
アシアナ航空
- ロンドン、パリ、フランクフルト、ローマ
福岡発 | 仁川着 | 仁川発 | 各都市着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
11:30 | 13:00 | 翌昼過ぎ | 翌晩 | 要 |
14:50 | 16:20 | 翌昼過ぎ | 翌晩 | 要 |
20:20 | 21:45 | 翌昼過ぎ | 翌晩 | 要 |
各都市発 | 仁川着 | 仁川発 | 福岡着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
20時前後 | 翌昼過ぎ | 翌17:55 | 翌19:20 | 不要 |
- イスタンブール
福岡発 | 仁川着 | 仁川発 | 各都市着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
20:20 | 21:45 | 0時前後 | 翌朝 | 不要 |
各都市発 | 仁川着 | 仁川発 | 福岡着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
1:20 | 16:55 | 翌9:00 | 翌10:20 | 要 |
エバー航空
- パリ、ウィーン(バンコク経由)
福岡発 | 台北着 | 台北発 | 各都市着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
12:20 | 13:40 | 0時前後 | 翌朝 | 不要 |
パリ発 | 台北着 | 台北発 | 福岡着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
11:20 | 翌6:30 | 翌8:10 | 翌11:20 | 不要? |
ウィーン発 | 台北着 | 台北発 | 福岡着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
19:35 | 翌17:05 | 翌々8:10 | 翌々11:20 | 要 |
- ロンドン、アムステルダム(いずれもバンコク経由)
福岡発 | 台北着 | 台北発 | 各都市着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
12:20 | 13:40 | 翌9時前後 | 翌19時前後 | 要 |
各都市発 | 台北着 | 台北発 | 福岡着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
21時前後 | 翌晩 | 翌々8:10 | 翌々11:20 | 要 |
タイ国際航空
- ヨーロッパ12都市
福岡発 | バンコク着 | バンコク発 | 各都市着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
11:35 | 14:55 | 当日深夜 | 翌朝 | 不要 |
各都市発 | バンコク着 | バンコク発 | 福岡着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
14時前後 | 翌6時前後 | 翌々0:50 | 翌々8:00 | 不要 |
12都市:
ロンドン、パリ、フランクフルト、アムステルダム、ブリュッセル、チューリッヒ、ウィーン(11月~)、ローマ、ミラノ、コペンハーゲン、ストックホルム、オスロ、デュッセルドルフ、マンチェスター、ミュンヘン、イスタンブール
(この他モスクワがありますが、今回は調査対象外)
うちロンドン、フランクフルト(ダブルデイリー)
各都市発 | バンコク着 | バンコク発 | 福岡着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
21時前後 | 翌昼過ぎ | 翌々0:50 | 翌々8:00 | 不要 |
シンガポール航空
- ヨーロッパ13都市
福岡発 | SIN着 | SIN発 | 各都市着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
10:00 | 15:25 | 当日深夜 | 翌朝 | 不要 |
ロンドン、フランクフルトは宿泊して翌朝出発も可。
各都市発 | SIN着 | SIN発 | 福岡着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
12時前後 | 翌6時前後 | 翌々1:20 | 翌々8:35 | 不要 |
13都市:
ロンドン、パリ、フランクフルト、アムステルダム、チューリッヒ、ローマ、ミラノ、コペンハーゲン、ストックホルム(モスクワ経由)、デュッセルドルフ、マンチェスター、ミュンヘン、イスタンブール
(この他モスクワがありますが、今回は調査対象外。自分も乗ったことがあるバルセロナ便は2016年に運休となったようです)
うちロンドン、フランクフルト(ダブルデイリー以上)
各都市発 | バンコク着 | バンコク発 | 福岡着 | 乗継地泊 |
---|---|---|---|---|
21時前後 | 翌夕 | 翌々0:50 | 翌々8:00 | 不要 |
1-4 乗継地での宿泊について
アシアナ航空とエバー航空では、往復どちらか(一部はどちらも)でソウル、台北それぞれで宿泊しなければ乗り継げません。
タイ国際航空とシンガポール航空は宿泊不要ですが、ほとんどの場合において乗り継ぐまでまるまる1日を要してしまいます。
これらをまとめた表は以下の通りとなります。
航空会社 | アシアナ | エバー | タイ | シンガポール |
---|---|---|---|---|
主要都市 | ソウル仁川 | 台北桃園 | バンコク | シンガポール |
ロンドン | 要往路泊 | 要往復泊 | 不要 | 不要 |
パリ | 要往路泊 | 要復路泊 | 不要 | 不要 |
フランクフルト | 要往路泊 | ― | 不要 | 不要 |
アムステルダム | ― | 要往復泊 | ― | 不要 |
ブリュッセル | ― | ― | 不要 | ― |
チューリッヒ | ― | ― | 不要 | 不要 |
ウィーン | ― | 要復路泊 | 11月~ | ― |
ローマ | 要往路泊 | ― | 不要 | 不要 |
ミラノ | ― | ― | 不要 | 不要 |
コペンハーゲン | ― | ― | 不要 | 不要 |
ストックホルム | ― | ― | 不要 | 不要 |
オスロ | ― | ― | 不要 | ― |
デュッセルドルフ | ― | ― | ― | 不要 |
マンチェスター | ― | ― | ― | 不要 |
ミュンヘン | ― | ― | 不要 | 不要 |
イスタンブール | 要復路泊 | ― | ― | 不要 |
1-5 ANAウェブサイトでの予約手続きについて
以下記事で、ANAウェブサイトでの手続き方法を画像付きで説明しています。
出発地と到着地だけでなく、途中の経由便も指定して複数の路線で検索するなどちょっとしたコツが必要なので、ご存じない方は必ずご覧くださいね。
http://www.poyatrip.xyz/entry/ANA_fukuoka_kokusai_award_asia1#2-1ネット予約又は電話予約
2 2回の乗り継ぎでヨーロッパまで行く方法
できれば1回の乗継で行きたいけど、そうもいかない場合があるでしょう。
例えば、
- そもそも1回の乗り継ぎではたどり着けない都市へ行く場合
- 1回の乗り継ぎで行けるルートが満席で確保できなかった場合
2回乗継だと複数の航空会社を利用するため、無限大?な組み合わせが考えられます。
そのような場合はどうすればよいでしょうか。
2-1 運をANAウェブサイトの検索画面に任せる
GWの福岡~パリ路線を調べてみます。
予想通りと言うか、やっぱり中国国際航空が出てきました。
往路だけでもビジネスクラスが出てきたのは予想外かもしれません。
中国国際航空(しかも片道エコノミー)でよければ予約画面へ進めばよいのですが、「中国国際航空はちょっと…」と思う方はココで試合終了となるのでしょうか?
2-2 困ったときは「ターキッシュエアラインズ(トルコ航空)」!
ターキッシュエアラインズ(トルコ航空)は、世界No.1の就航都市を誇るエアラインとして有名です。
この航空会社はスターアライアンスに加盟しているので、ANAマイルを使った特典航空券の発券が可能です。
えっ?と思うような都市へも就航していて、たまにびっくりすることがあるのですね。
とは言えさすがに福岡等日本国内地方都市からの直行便はないため、イスタンブールを除けば2回乗り継ぐ必要があります。
ただ、2重の意味で路線を見つけて確保しやすいので、往復どちらでもよいからまずはターキッシュエアラインズ(トルコ航空)でアタリを付けてみてはいかがでしょうか。
(検索例)
往復 | 検索路線 | 航空会社 |
---|---|---|
往路 | 福岡→乗継地① | スタアラ各社 |
往路 | 乗継地①→イスタンブール | トルコ航空他 |
往路 | イスタンブール→目的地 | トルコ航空他 |
復路 | 目的地→イスタンブール | トルコ航空他 |
復路 | イスタンブール→乗継地② | トルコ航空他 |
復路 | 乗継地②→福岡 | スタアラ各社 |
乗継地①:東京、ソウル、台北、バンコク、シンガポールなどのいずれか
乗継地②:同上(乗継①と同じ都市でも違っていても可)
乗継地~目的地区間はそれぞれターキッシュエアラインズ(トルコ航空)を想定していますが、他のスターアライアンス加盟航空会社がヒットする可能性があります。
まずは乗継地を入れずに「福岡-イスタンブール」「イスタンブール-目的地」で入れてみて、うまくいかなかったら乗継地を入れるとよろしいかと思います。
ちなみに、先ほどのGWの福岡―パリをイスタンブール絡みでトライしたら以下の結果となりました。
最初だけ中国国際航空になってしまいましたが、その他はターキッシュエアラインズ(トルコ航空)、そしてシンガポール航空のビジネスクラスなので、悪くないのではないでしょうか?
GW明けに出社する場合は空港から直行となりますが、その分長い間楽しめるということで。
【参考】筆者によるターキッシュエアラインズ(トルコ航空)利用体験
ANAスターアライアンス世界一周特典航空券(ビジネスクラス)では、ターキッシュエアラインズ(トルコ航空)を利用して、パナマからイスタンブールまで大西洋を横断しました。
この路線がなければ中米から大西洋を横断することができず世界一周ルート自体が成立しなかったので、ターキッシュエアラインズ(トルコ航空)には本当に感謝しています。
ちなみに、初めて利用したのはイスタンブール⇒アンマンだったかと記憶しています。
まとめ
ANAマイルを貯めて使うようになったのは2016年からなのですが、特にピークシーズンや連休などでは、ANA欧州路線(特に人気都市)の確保は困難なようです。
一方、ANA以外にもアンテナを広げて具体的な代替路線など「アタリ」を付けることで、ピークシーズンでも行きたいところへ行けるかもしれないので、あきらめずに探してみましょう。
おそらく、地方空港利用の皆様は同じようにして探しているのではないかと思います。
ただ、航空会社や路線によっては接続があまり良くない場合もあることに留意する必要があります。
(自分自身は乗継地でも積極的にストップオーバーして「二度おいしい」を楽しみたいタイプなので、むしろWelcomeなのですが)
今回の発券を経て、地方空港利用の場合は予約以前にヨーロッパへの路線を調べるのも、実際にヨーロッパへ行くのも大変だ…と思った一方、路線によってはオンシーズンでも意外と確保できるメリットがあるものなのだなということが初心者ながら何となくわかってきたような気がします。運が良かったのかもしれませんが。
乗継地からヨーロッパ各地へは、正月や旧正月、クリスマス等のピークを外せば(国による)、日本のピークシーズンほど確保は困難ではないようです。
福岡空港~乗継地の国際線は、今回検索した印象だとANA欧州路線の確保ほど困難ではありませんでした。
それに、今や、いざとなったらLCC等を利用して行ける乗継地ばかりです。
参考記事
中国国際航空しか選択肢が残ってない場合におススメ
個人的には、それほど悪くないと思っています。ビジネスクラス利用なら。
以下の参考記事がいざ利用と言うときの精神安定剤になることを期待しています。
中国国際航空ビジネスクラス搭乗記(8回分)
北京空港の乗り継ぎについて
留意すべきは、こっちの方かなと思います。
この空港の場合乗継時間が短いと、危険な場合があるからです。
福岡発なら乗継時間に余裕があるので問題ないと思いますが、以下記事も参考にしてくだされば。
www.poyatrip.xyz