当記事では、レンタカーを格安価格で予約する方法から現地での貸出手続き、そして返却手続きまで一連の流れを体験談方式でお伝えします!今回はマルタを事例にしていますが、他のヨーロッパ諸国でも大体似た感じの流れになるので、他の国へ行かれる方も是非参考にしていただければと思います。
2018年9月に4泊5日の日程でマルタへ旅行、最初の2泊をレンタカーのドライブ旅行に宛てました。
行きたい場所がレンタカーでないと行けないから…と言うよりは、単にクルマと運転・ドライブが好きだからレンタカーを借りたまでで、マルタは東京23区の半分程度の面積と小さく、また路線バス網がかなり発達しているのでレンタカーは必要ないのでは?と思っていました。
しかし、レンタカー旅行+中心部滞在旅行の両方を経験した後は、「レンタカーは絶対に必要!」と実感。
もくじ
マルタレンタカー旅行のメリットとデメリット
バスと比較して簡単に並べると以下の通り。
移動手段 | メリット | デメリット |
レンタカー | 自由に移動 | 駐車場を心配 |
バス | 安くて楽 | 時間を心配 |
メリットは想像つくと思うので、デメリットについて補足しますと…
一番のデメリットは、目的地で駐車スペースを確保できるか常に心配しなければならないこと、でした。
道路事情に関しては、日本と同じ右ハンドル左側通行ではあっても道幅が狭くて舗装の整備状況があまりよくなかったりとか、ラウンドアバウトが多かったりとか、マルタのドライバーの運転があまり上手でなかったりとか緊張を強いられ、決して日本と同じ感覚では運転できないししてはいけないのですが、しばらく走っていれば慣れてきます。
費用に関しては、レンタカーって高いんじゃない?と思いがちですが、予約方法によってはかなり安く上がるし、国土が狭いからガソリン代もタカが知れているので、マルタではデメリットにはなりません。私の場合、ディーゼルだったのですが12ユーロで済みました。北はゴゾ島、南はマルサシュロックまで移動したにも関わらず、です。
しかし、駐車事情に関しては、全般的に十分な駐車場が確保されていません。一部の場所を除きマルタでは路上駐車が認められているのですが、人が集まる都市部や観光地などでは路上駐車が可能な場所は大抵先客が陣取っているので、探すのが大変で苦労しました。道路も渋滞しているし、ヴァレッタ周辺やスリーマ、セントジュリアンなど中心部にはなるべく車で近づかない方が吉でしょう。
一方、後半戦でバスを利用して思ったのは、「頻度が少ない」「混雑している」「時間が全く読めない」と言うこと。路線図を見るとものすごい発達しているように見えて、実際は1時間に1本とか30分に1本とかの頻度。しかも、渋滞する都市部など時刻表が全くあてにならなくなるほどなので、マルタ国内を計画通りに観光できないのではと思いました。ゆっくりできれば1日1か所とかのんびり観光すればよいのですが、短期旅行でこれは致命的です。
ヴァレッタ周辺やスリーマ、セントジュリアンなど中心部のみに滞在するのであれば特段レンタカーは必要ないのですが、マルタはむしろ中心部以外にこそ見どころが多いことが分かったため「レンタカーは絶対に必要!」と言うのが私の結論です。ただ運転が苦手な人もいらっしゃると思うので、その場合は現地ツアーに参加すると幸せになれると思います。
それでは本題に。
マルタで格安レンタカーを予約
ANAマイレージクラブ会員だと700マイルが貯まる「Rentalcars.com(レンタルカーズドットコム)」で予約。Rentalcars.comの概要や予約方法などを前に記事にしていますが、
⇒「Rentalcars.com」でベネチアのレンタカーを利用した結果!
「えっ?」と首を傾げるほど格安価格で出てくるので、一番最初に検索するようにしています。
今回の予約内容はこんな感じ。
車種 | プジョー108他 |
会社 | Interrent |
貸出場所 | マルタ国際空港 |
返却場所 | 同上 |
期間 | 48時間(2泊3日) |
料金 | 6,079円 |
要は一番小さな車種で予約。料金に含まれるのは「自車両損害補償保険、第三者傷害保険 (TPL)、盗難保険 (TP)、空港施設使用、緊急ロードサイド・アシスタンス、地方税、プレミアム・ロケーションチャージ、無制限の無料走行距離」。基本的な内容以外にも空港利用の特別費用も含まれており、免責など追加の保険に加入したりとかしなければ6,000円ポッキリで済むことになります。24時間あたり3,000円の計算ですが、初日午後・2日目終日・3日目午前と3日間使えるので、実質2,000円/日の計算です。一人旅で利用したのですが、1日2,000円ならバスとあまり変わらないじゃん?とその安さに驚いたものです。ANAマイル積算の条件が予約時の事前決済だったので、カード情報を入力して手続き。一応日本語で手続きができます。
唯一、Interrentと言うのがどんな会社かわからない不安はあったのですが、他の格安レンタカー会社に比べて評価・レビュー★数が高かったので何とかなるだろう、そう思いなおしたのですが…
渡航直前に国際免許証を発行してもらい、いざ出陣!
ルア・マルタ国際空港での貸出手続き
いきなり躓きます。「Interrentのブースが見つからない!!!」
「Rentalcars.com」でしか見たことのないようなマイナーな会社のブースはあるのに、肝心のInterrentが見つからない…ここへ来るときに利用したチュニスエア・エクスプレスのチェックインカウンターと同じように離れ小島にあるのかと空港内をくまなく探したけれど見つからない。だ、騙されたのか…?空港のインフォーメーションカウンターに尋ねてもわからないというし、恥を忍んで接客していない某社のカウンター受付に尋ねたら、「Europcar」と一言。
▼へっ?…んっ?
▼おおおーっ!こんなところに!
▲Europcarなんてどこにも書いてないよ…せめて表看板に載せてくれればわかったものを。
貸出手続きは、以下のような感じで進みました。
- 氏名を伝える
- パスポートと免許証(国内・国外)を見せる
- クレジットカードでデポジットを決済
- オプション(追加保険、ナビ等)の要否を確認
- キーと書類(傷チェックシート等)を渡されサイン
- 1人で空港敷地内の駐車場へ
アプリの表示でOKだった予約確認書を念のため紙で用意してましたが、特に確認されませんでした。オプションは不要。スマホとGoogleMapで十分ナビ代わりになる…というか、その辺のナビよりも精度がよいですね。最近は。車載ホルダーとケーブルだけは忘れないように。
そして、現場・現車でのキズ確認はなく、あらかじめキズの場所が記載されたチェックシートにサインをする形になります。日本とは勝手が異なるので、注意を。元々キズが多いので、多少のキズは…というゆるい感覚なのでしょうか。
そうそう。「マニュアルとオートマチックどちらがよいですか?」と尋ねられました。MTで予約したしMTしかないものかと思っていたのですが、AT車もあって選べることがわかったら、日本人の利用が増えるかもしれませんね。
駐車場でレンタカーとご対面
レンタカー駐車場へは案内表示に従って行けば迷うことはないと思いますが、念のため写真を。
書類に書かれている駐車場の番号(101)を頼りに探すと…あ、これだ!
今回の相棒は、「プジョー308」でした。道が狭いというマルタでは小さな車が良かったのだけど、大きくなってしまいました…一応「アップグレード」と言うことになるのでしょうが、飛行機と違ってこっちはあまり嬉しくないですね(笑)。
- ガソリンが満タンであること
- チェックシートとキズの場所が同じか
- バックギアの入れ方
- 油種と給油口の開け方
などを確認。
▲油種はディーゼル。給油口はプッシュで開き、キャップはキーで開く形。
「キーか……」昔モロッコで利用したレンタカーが同じ形で、給油するときにキーを差し込んで回したら、キーがポキっと折れてしまったことを思い出しました。さすがにココでそれはないと思うけど…自分にとってはイヤな形であることに変わりはありません。
▲オーソドックスな5速MTギア配置。
バックギアを入れるのにシフトノブを押したり引いたり別の場所にあるボタンを押したり…というワナはありませんでした。以前、ワナに気づかずに詰みそうになったこと数度、今回はそんな心配をする必要もなくホッと一安心。と言うか、前向き駐車されているので、最初にバックできないと出発すらできません。
ざっと確認後、ソロソロと出発進行!空港を出ると、いきなり渋滞&ラウンドアバウトで洗礼を受けます。空港を出たばかりの時が一番危険かもしれないので、ご注意を。
ルア・マルタ国際空港での返却手続き
返却手続きの前に、ガソリン(自分の場合はディーゼル)を満タンにしなければなりません。マルタは、ガソリン価格が統一されていてどこのガソリンスタンドでいれても一緒だと言う記事をどこかで見た記憶があるのですが、どうなのでしょうか。
どこでもいっしょであれば、空港そばにあるスタンドで入れればよくて私も下地図の場所で入れたのですが、出入りがわかりづらいので、返そうとしたときに最初に見つけたスタンドで入れてしまった方が良いと思いました。マルタなら大抵10kmも離れてない場所にいるでしょうし、基本的にレシートの提出を求められることもありません。
セルフだと思っていたのですが、店員が出てきて入れてくれました。会計は先ほど書いた通り12ユーロだったのですが、クレカ払でも問題ありません。アメックスは受け付けないようなことを言われたので(別の場所かもしれません)、念のため。
このガソリンスタンドの出口は2ヶ所で、一つは空港敷地内へ、もう一つは空港敷地外へ出る道路です。レンタカーをそのまま返却するのであれば、空港敷地内へ。敷地外へ出ると、おそらく面倒なことになると思われます。
レンタカー返却用の各社共用駐車場に入ります。各社ごとにスペースが割り振られているので、見つけたらどこへ停めてもOKです。どこからか係員がやって来て車の状態をチェックします。とはいえざっと確認した程度で「OK!」。あっさり無罪放免となりましたとさ。その後、変な料金が請求されるということもなく今日に至ってます。
まとめ
レンタカーとバスそれぞれのメリットとデメリットをお伝えし、予約から実際の貸出、返却の流れをレポートしました。右ハンドル左側通行なので、海外レンタカーデビューとしてはマルタは打ってつけの場所だと思います。複数人の移動なら、よりレンタカーのメリットを享受することが出来るでしょう。
そしてレンタカーの最大のメリット「1~2日でこれだけ回れる!」をお伝えするべく、その後ドライブした絶景や美しい村なども当記事に含めようとしていたのですが、多すぎて物凄いボリュームになってしまったので、別の記事にて改めてお伝えしようと思います。
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来週マルタに行く予定でレンタカー事情を探していました。
同じくInterrentを利用する予定でとても参考になりました。
貴重な情報本当にありがとう御座います。
記事に記載している内容以外で何かレンタカーで困った事はありましたか?
コメントありがとうございます。
注意すべきことは全部記事に書き出したつもりです。
ただ敢えて書かなかったのは「欧州本土に比べて、マルタ人の運転はあまり上手でない」と感じたことくらいでしょうか。
運転する距離が短いので仕方ないのかもしれませんが、ドライブ中はくれぐれも慎重に。
マルタ旅行楽しんでくださいね!