ANAプレミアムエコノミークラス搭乗記 成田-ホノルル【FLYING HONU】

フライングホヌA380

マイル専門家(@poyatrip)です。

ANAのホノルル線といえば、「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」が有名。そんなFLYING HONUのプレミアムエコノミークラスをANA国際線特典航空券で利用したので、レポート。

はじめに。

楽しかったと言う思い出の共有だけを目的とするのではなく、注意事項やネガティブ面を利用前に知った上で心の準備をしてもらった方が、皆様にとってより快適な空の旅を楽しめるようになるのではないか。

そんな思いで、チト辛口気味に当記事を書きました。

FLYING HONUホノルル線搭乗前の注意事項等

「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」の特徴はその外観も然ることながら、総客席数が520席(ファースト8席・ビジネス56席・プレミアムエコノミー73席・エコノミー383席)もあると言うこと。A330やB777と言った大型機材のさらに2倍の座席数だとお伝えすれば、そのマンモスさがおわかりでしょうか。

よって、搭乗に際しては、常に「乗客数がものすごく多い」ことを念頭に行動する必要があります。CAさんに聞いたところ、巨大なFLYING HONUであっても毎日ほぼ満席の乗客を運んでいると言うので、実は乗客は少ないかも…と言う希望的観測は捨てた方が良いでしょう。

一言で言うと、常に早め、早めの行動が吉です。

FLYING HONUを利用するために

ANAは東京(成田・羽田)からホノルルまで1日3往復飛ばしていますが、全便が「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」というわけではございません。

便名出発到着機材
NH184(成田)20:108:45A380
NH182(成田)21:309:30A380他
NH186(羽田)22:0010:35B787

機材がA380=「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」です。

よって、基本的には成田発のNH184(毎日A380)とNH182(曜日によりA380の場合)がFLYING HONUと思ってください。

絶対にFLYING HONUを利用するんだ!と言う場合は、予約画面で[388]となっていることを確認しましょう。388は、機材A380-800の略です。

ちなみに、マイル専門家(@poyatrip)は、NH184を利用しました。

シートマップとオススメの席

A380 FLYING HONUの場合、2-3-2の座席配列となっているので、二人旅なら窓側・三人旅なら中央部を選ぶことになるでしょう。

可能であれば、足元が広い20・21列目と28列目を確保しておくと良いでしょう。子連れだと非常席は利用できませんが、中央部(DFG)なら問題ありません。

▼28列目の足元

ANAラウンジ利用に際して

ANAラウンジの利用資格は、

  • ビジネスクラス利用者
  • スターアライアンスゴールド資格保有者(ANAプラチナ、SFC含む)
  • プレミアムエコノミー利用者

プラス同行者。

FLYING HONUが2便立て続けに飛ぶ日などは、有資格者が最低260名以上いるわけですから、ラウンジ内が相当混雑するのを覚悟する必要があります。

ラウンジを利用するなら、早めに出国審査を済ませておいた方が良いでしょう。

成田の夜間は他社便が少ないのが救いで座席にあぶれるようなことはないと思います。

ただし、シャワーは利用できない可能性があります。

マイル専門家(@poyatrip)はスターアライアンスゴールド資格を保有しているので、ANAラウンジへ入る前にUAのラウンジ「UNITED CLUB」に入り、シャワーを拝借した経緯があります。夕方を過ぎれば、UAラウンジは閑散としますのでね。すぐにシャワーを浴びることができました。

▼ガラガラのUAラウンジ

一方、スターアライアンスゴールド資格がないプレミアムエコノミー利用者はUAラウンジを利用できないので、ANAラウンジで過ごすしかありません。

ANAラウンジは第4サテライトと第5サテライト2箇所あるので、少しでもゆったり過ごしたいなら、敢えてFLYING HONUの搭乗口から離れた方のラウンジを利用すると言うのも手です。

と、ここまで書いておいて何ですが、マイル専門家(@poyatrip)が搭乗口に近い側のANAラウンジを利用した時は、超混雑と言うほどのレベルではありませんでした。

ちなみに、ANAラウンジ内は子連れ家族(3世代含む)の方が多く、普段のラウンジとは雰囲気が異なっていました。家族連れの方にとっては、気兼ねなく利用しやすい雰囲気で良いのではないでしょうか。

なお、当記事においてANAラウンジの写真はございません。どうしても人が入ってしまい、撮影するのを憚られたからです。

搭乗口

搭乗開始時刻として案内されたのは、19:25。出発時刻である20:10の45分前です。乗客が多い分、通常の搭乗開始時刻(30分前)より早く設定されています。

搭乗口でスタッフによるパスポートチェックがあるので、いつでも出せるようにしておきましょう。チェック済で何やら小さなシールがパスポートに貼られました。

搭乗順は、

  1. 事前搭乗(お手伝いが必要な方、小さな子供をお連れの方)
  2. Fクラス利用者、ANAダイヤモンド
  3. Cクラス利用者、スタアラゴールド
  4. Yクラス利用者(プレエコ含む)

となってて、プレミアムエコノミークラス利用者の優先搭乗はありません

1〜3で時間がかかるため、プレミアムエコノミークラス利用者は、その間ラウンジで過ごした方が時間を有効活用できるような気がしました。

マイル専門家(@poyatrip)の時は、搭乗開始が19:40頃にズレこみました。ホノルル線の特徴なのでしょうか、「小さな子供をお連れの方」がかなり多く、事前搭乗に時間がかかったからのようです。

ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラスは2階にあり、搭乗も2階からとなります。

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ANAプレミアムエコノミークラス搭乗記(成田ーホノルル)

プレミアムエコノミーは2階最後方にあり、中ほどにあるビジネスクラスの座席を(うらやましく)眺めながら自分の座席を見つけることになります。

2階部分とは言え、天井の低さはあまり気にならず、圧迫感を感じることもありません。

シート

座って見て、一昔前のビジネスクラスに匹敵する快適なシートだと言う感想を持ちました。一言で言うと「肉厚」。シートの質が良いのか、背中やお尻で感じる感覚がエコノミーとは全然違い、心地よかった。

プレミアムエコノミーを利用したのは10年以上ぶり(エコノミーからのインボラアップグレード)で、当時は「エコノミーに毛が生えたくらい?」程度の感想。しばらく利用しないうちに随分進化したようです。

シートピッチや座席幅自体に不満はありません。

6方向に動くと言うヘッドレスト、そしてレッグレストは自分にとっての快適なポジション作りに役立ちます。

▼オットマンもあります。

レッグレストの写真を失念したので、公式から拝借。もう少し長いとよかったのですが、ぜいたくでしょうか。

一方、ビジネスクラスにはかなわないなあと思ったのは、リクライニング角度がそれほどでもないのと、前席がリクライニングしてきた時には若干の圧迫感があると言うこと。

▼リクライニングの様子

ホノルルまでの7〜8時間であれば快適に過ごせそうですが、欧米路線だとどうでしょうか。

▼座席調整ボタンはシンプル。左がリクライニング、右がレッグレスト。

設備

機内を見て最初に驚くのが、各座席の前にあるモニターの大きさではないでしょうか。

15.6インチのパーソナルモニターは、同クラスとしては世界最大だそうです。タッチパネル式でもありますが、反応はあまり良くないと言う感想を持ってます。自分の席だけ、タマタマ?

あまり見かけない形のコントローラ。タッチパネルで完結するので、活躍する場はほとんどなかったような気がします。

電源供給は足元のコンセントとUSBポートから。なぜか通電しないポート/コンセントがありましたが…

利用する機会はありませんでしたが、パーソナルライト。

テーブルは、エコノミークラスより広くて余裕がありますね。

アメニティ

モニターの大きさにも驚きましたが、一番驚いたのはアメニティが思いの外充実していたと言うことです。

なんと、スリッパが支給されてました。自宅からANAのスリッパを持参した自分はいったい…

左側のは一体なんだろうと思って開けて見たら、エコバッグが入ってました。

見た目ペラペラで強度に不安があったのですが、実は生活防水素材を利用したこだわりの限定オリジナルエコバッグなのだとか。

歯みがきセット、アイマスク、耳栓、マスクは食事後にCAさんが配りにくるスタイルでした。マスクを忘れてきたので、とても助かった記憶が。機内はとても乾燥して、油断すると喉を痛めてしまうのです、自分の場合。

枕とブランケットはエコノミー仕様といった感じですね。

機内食

離陸後2時間くらいで機内食が出てきます。人数が多い分、配膳に時間がかかる様子でした。

メインは二種類。所詮エコノミーなのか「Chikin or Fish?」の域を超えないようです。

ただ、ちゃんとしたプレートで出てくるのはプレミアムといった感じでしょうか。

▼鰻蒲焼きとろ玉掛け

▼鶏むね肉、もも肉のグリル バーベキューチリソース

個人的には、鶏肉の方がおいしかったかなという感想です。あまり過度の期待はしない方が良いかもしれません。

食後配られる袋には、マフィンとスナックが入ってました。≈

機内エンターテイメント

ここ最近でも国内線・国際線含めてANA便には相当乗ってきましたが、スクリーンに出てくる画面は今までに見たことがないようなものでした。ホノルル線に限り、特別な仕様になっているのでしょう。

機内安全ビデオは、歌舞伎役者でなくウミガメが登場していました。

日系航空会社なので、機内エンターテイメントに不安を感じる必要はありません。日本語の映画はもちろん、キッズ向けプログラムも充実しています。

サービス全般

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乗客が多いからか、CAさんはいつも大変そうな様子。インターホンだけでは十分な連絡確認が取れないようで、各個人がBONX Gripと言ウェアラブルトランシーバーをつけてました。

そのせいか、特に何らかのサービスを集中的に行なっている最中など、用事があってコールボタンを押す人がいてもなかなか対応できない様子。突発的な対応にはあまり期待しない方が良さそうです。

「目的地まで無事に届けてくれればOK」なスタンスなので、機内サービス(ソフト)を気にしたことはほとんどなかったのですが、フライングホヌは今までの機材とは違うんだなあと言うのをヒシヒシと感じたので、記録した次第です。

ただそこは日系航空会社。サービスの質が悪いとかそう言うのはないので、そのあたりはご安心を。

化粧室

乗客数の割には化粧室の数が少ないことが問題視されていた、FLYING HONU。

プレミアムエコノミークラスで利用できる化粧室は、だいたい3〜4箇所くらい?

後ろに乗っていた自分にとって、ビジネスクラスとの境目(下画像左)をどちらのクラスが利用できるかがいまいち不明でした。

化粧室をよく利用する方は、前方の座席がおすすめ。

 

温水式洗浄便座は、ポイント高し。

しかし、全般的に狭めな感じがしたことも否めません。

トラブル

何と、「パーソナルモニターが使えなくなった」と言うトラブルに巻き込まれました。後から同じような目にあったと言う他の方の記事を見たので、FLYING HONUの弱点かもしれません。実は、復路のホノルルー成田でも、今度はエコノミーの一部で同じような出来事があったり。

ANAサイドで一旦全クラスのプログラムをリセットして、何とか利用できるようになったけど、その後も調子がよくなく機内映画を満喫することができませんでした。

なお、このようなトラブルに巻き込まれた場合は、機内で「ANA機内サービスに関する申請」用紙が配布されます。

用紙記載の通り手続きを行えば、お詫び(補償)としてのマイル等が付与されると言うもの。(詳細は、別途作成する記事にて)

(参考)入国審査

想像に難くないと思いますが、ホノルル到着時の入国審査場(イミグレーション)はものすごい混雑です。

ファーストクラス客やビジネスクラス客であれば先に降りられる一方、プレミアムエコノミー客はエコノミー客と同じタイミングで飛行機を降りることとなるため、カオスに巻き込まれることは必至。

と言うか、プレミアムエコノミーは機体最後方にあるので、通常のエコノミー客よりも後になっちゃうのでしょうか?

大量のA380客をさばくために十分な数の審査官を配置しているので、思ったよりはサクサク進みますが、まあ覚悟はしておいてください。

フライングホヌ搭乗感想・まとめ

概ね快適であったようには思えたけど、ちょっとクセがあるかなと言う感想でした。最近よく利用しているボーイング787との比較で言うと、

  • リゾート路線っぽい演出はGood
  • プレミアムエコノミーは予想以上に快適
  • ビジネスクラスはチト狭め
  • 機内食はイマイチ
  • 機内サービスもイマイチ(ハード・ソフト両方)

など。

TV番組で「フライングホヌ」特集を組んでいるのをいくつか観ましたが、その時の印象と実際に乗った時の印象とではチト違ってました。TV番組等で期待値が上がった分、いつもならあまり気にしないヤヤ残念に思う部分が目立ってしまったような。

そもそも、大型機よりも中型機や小型機が好みと言うのもあるかな。辛口な評価となってしまいました。

と言うことで、次にハワイへ行くなら羽田発のB787を選ぶかなあ、マイル専門家(@poyatrip)なら。羽田の方が近くて便利だし、時間帯も良いし、787だし。

でも、子供が「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」をむちゃくちゃ気に入ってしまったようなので、結局は成田発のA380を利用するのだろうと思います。

ANAはA380を上手にお化粧・宣伝し、適材適所の路線へ配置したことでアッパレと言ったところでしょうか。

以上、「【辛口】ANAプレミアムエコノミークラス搭乗記 成田-ホノルル【FLYING HONU】」でした。

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