【チュニジア2018】ホテルはカールトンに宿泊 入国審査や両替 現在のチュニス状況など久しぶりに旅行記を綴ってみた

2018年9月にチュニジアへ一人旅しました。

アラブの春のさきがけとなった「ジャスミン革命」、その後日本人5人を含む外国人観光客が犠牲となった「バルド国立博物館での銃乱射事件」等によりチュニジアへ渡航する旅行者がグッと減って以来、旅行記等で最新情報を確認することが困難な状況です。

一方、2018年2月にチュニジアの一部の地域における危険度レベルが低下したことから、今後は観光客の増加が見込まれると考え、チュニジアへの旅行を検討している方々の予習材料の一つになればとチュニジア旅行記2018年最新版として当記事を残した次第です。

主要な情報は別記事で整理していますが、単独記事にするほどのボリュームがない内容に関しては、この旅行記の中で触れるようにしました。

旅行記になるといきなり雰囲気が変わってしまいますが、自分の場合旅行記は常体の方が書きやすいため、どうかご容赦ください。

チュニス空港の入国審査・通信・両替

チュニス・カルタゴ国際空港は、国の玄関口としては随分こじんまりしているという印象だった。イスタンブールからのTK661便が着陸したと思ったら、あっという間にボーディングブリッジに着いたからだ。

古!

ボーディングブリッジを降り立った時の感想だ。古さのイメージとしては、現在のバンコク・ドンムアン空港に近い。要は、建て替えかリニューアルが必要なレベル。ヨーロッパからの観光客が多いと聞いていたので、もう少し新しく小綺麗でオシャレなのかと思っていた。

さて、入国審査は…案内表示はアラビア語(多分)、フランス語、英語の順で三段。アラビア語+フランス語の国としては、ずっと前にモロッコを経験したことがあるが、結構苦労した記憶がある。今はスマホもあるからいざとなったらググって調べればよいので、当時よりは気が楽なのだが、去年行ったエジプト(アラビア語+英語)ほどすんなりいかないだろう…と気が引き締まる。

入国審査は意外と空いていた。1時間待ちとか言うレビューを読んだ記憶があるので時間のロスを覚悟していたのだけど、並んでいる人も少なく10分もかからなかった。機内で入国書類を渡されなかったのでパスポートだけ出せば良くなったのかと思っていたのだけど、従来通り必要っぽいことがわかり、慌てて書類を取りに行った。(書類は、端にある長い机の上に置いてあった。なお、入国書類をもらっていなかったことには降機後気づいた)このロスがなければ、5分もかからなかっただろう。いずれにしても、ビジネスクラスで最初に降りられたのが良かったのかもしれない。

受託手荷物はなかったので、そのまま制限エリアを出る。まずは、この旅最大の課題「チュニジアディナールと現地のプリペイドSIMカードの調達」を解決しなければならない。最大の課題を最初に解決しなければならないのはどの国も一緒で、特に今回のような初訪問国の場合はしんどいなあといつも思ってしまう。両替はキャッシングにするか現金にするか…物価が安い国だそうだから(手数料も安いだろうと)現金でよいかと、両替所(銀行のブース)で1万円札を出したら汚いものを見るように顔をしかめられて「NO。他の銀行で両替してくれ」と言われる。落ち目とは言え天下の日本円を受け付けられないことにいささかショックを受けつつ、隣の銀行に1万円札を出したら同じ反応。「ATB BANKで両替できるよ」と窓口のオッサンにアドバイスを受け、ATB銀行を探す。

あったあった!ここでは顔をしかめられることなく両替してくれた。当記事をご覧の方は「日本円はATB銀行で両替してもらえる」ことがインプットされたと思いますが、日本円がこんな仕打ちを受けるくらいなら、キャッシングでディナールを引き出した方が良いかも。

ちなみに、キャッシングするならなら、手数料なしで利息をオンラインですぐに繰上返済できるセディナカードを持っておくことをおススメ。

お次はSIMカードの調達。意外とあっさり簡単に調達できたので、あまり心配はしなくてよいだろう。調達方法を以下記事で完全解説。

チュニス・カルタゴ国際空港でSIMカードを購入する方法

現地通貨とSIMカードを調達したので、安心して市内へ!と言いたいところだが、ココはチュニジア。空港から市内へ向かうのも一筋縄ではいかない国なのだ。

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鬼門!空港から市内へ

「なんと酔狂な…と思われているのだろうか。」

チュニス・カルタゴ国際空港から少し歩いたところにポツンと立っている路線バスの停留所でつぶやいた言葉だ。まがりなりにもビジネスクラスでチュニジアへやってきた俺が、頑なにタクシーを使わずにいつ来るとも知れないバスを待ち続けているのである。バス停にはスーツケースやバックパックを持った旅行者など誰もいない。普通の旅行者は、空港からタクシーでホテルへ向かうものだ。車で通り過ぎるドライバーの一人くらいは、「酔狂な東洋人(ジャポネ?チャイナ?)がいる」と思ったに違いないと思ったのだった。

しかし、到着ロビーで待ち構えている空港タクシーの運ちゃんは、地元の人すら使わないほど評判が悪い。メーターなど使わずとんでもない価格(言い値)を提示するため地元の人すら使わないくらいだから、旅行者にとっては悩みの種である。空港鉄道や空港バスなどはなく、それが運ちゃんをつけあがらせている原因になっているようだ。しかし、とんでもない価格と言っても、たかだか1,000円~2,000円程度だろう。成田空港からバスで都内へ行くのと変わらない。日本人が目くじらを立てるほどではないことはわかっている。わかっているのだけど…

そんな中、目の前を黄色い乗用車(タクシー)がどんどん通り過ぎていく。ここで手を挙げればこれらのタクシーは停車するだろうし、メーターを使い、5ディナール(200円)くらいでホテルの前まで連れて行ってくれるだろう。しかし、お金の多寡ではない。密室で何されるかわからないタクシーに乗るよりは衆人環境にあるバスの方が安全と考えていて、同じように考えている人は必ずいるはず。そのような人たちのため、「安心して公共交通機関で市内へアクセスできるためのブログ記事を作成して公開する」ことが自分の使命と考えていた。人柱として体験しないと説得力がない。ハタから見ると酔狂でも、本人は至って真面目だったのだ。

その後の顛末と、成果物(ブログ記事)はこちら。

チュニス空港から市内へのアクセスガイド

そこには紛うことなきアフリカが

バスの終点「チュニス・マリン駅前」から、首都チュニス…いや、チュニジア一の目抜き通り「ハビブ・ブルギバ通り」を歩いてホテルへ向かう。ハビブ・ブルギバ通りはガイドブックでは「旧宗主国フランスの影響を受け、オープンカフェやコロニアル風な建物が立ち並ぶ洗練された通り」と紹介されることが多かったので、てっきりヨーロッパ…パリのシャンゼリゼ通りに似てるのだろうかと思っていたのだけど…バスを降り立ったそこには、どう見てもヨーロッパにいるとは思えない街並みがあった。紛うことなきアフリカ、これが第一印象である。

中心部へと歩いていくうちに、オープンカフェやコロニアル風の建物など、それっぽい光景を目にするように。

▼オープンカフェ

▼コロニアル風の建物(昼の写真ほとんど撮ってなかった…)

それでも、やっぱりアフリカはアフリカ。個人的にはせっかくアフリカまで来てヨーロッパのコピーを見ても仕方なく、ここでしか見られない街並み・風景を見られたことには満足している。イイ感じに異文化がミックスしている感じだな、と。

ホテルはカールトンに滞在

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「カールトン」と聞くと、あの「リッツ・カールトン」を思い浮かべるラグジュアリー旅行者もいるかもしれないが、俺が泊まった「ホテルカールトン」はリッツ・カールトンとは似つかぬホテルだった。

ただ、チュニスでは割と知られた中級(★★★)ホテルで、世界各国の宿泊客からの評判も良さげだった。他のホテルも検討したのだけど、結局

  1. ハビブ・ブルギバ通り沿いという立地の良さ
  2. 1泊5,000円弱とリーズナブルな宿泊費
  3. 宿泊客からの口コミ・評価が良い

この3点(優先順位は1・2・3の順)により、最初の2泊をこの「ホテルカールトン」に決めたのだった。観光の拠点として打ってつけのはずだ。簡単に紹介しよう。

外観は、まさに「コロニアル風の建物」だった。


▲ココだけ見るとパリに見えなくもない…かな?

11時過ぎに到着したので、チェックインできないかなあと思っていたけど、手続きをしてくれた。

そのまま部屋に入れるらしい。道中ビジネスクラス利用だったこと、意識が高揚していることで疲れを感じることはなかったのだけど、落ち着ける部屋があるのとないのとでは全く違う。ラッキー!

以下お部屋の様子など。


▲一人旅では感じなかったが、二人だと狭く感じるのではと思った。

必要最低限のものは揃っているが、あれっ?って思ったことをまとめておくと

  • 2泊目にタオルやアメニティの交換やミネラルウォーターの補充はなし
  • スイッチオンしても冷蔵庫の中が冷えなかった(ことを後から知った)
  • セーフティBOXの利用方法がわからなかった

バスルームの写真を取り忘れたけど、バスタブはなし、シャワーのお湯はガンガン出てくるといった感じ。最近開業したホテルなのか、すべてが新しかったように思える。Wi-Fiも無料で時間帯問わずサクサク繋がっていた。

あと、ココは朝食つきで、中級(★★★)としてはかなり充実していたのが印象的だった。翌日の話だが、せっかくなのでここで紹介しておこう。


▲朝一で行ったので誰もいなかった…


▲ホットミールの種類は多くない。


▲オムレツを作ってくれるのだろうか?朝一だったのか誰もいなかった…


▲飲み物が充実。種類が多い。


▲フランス仕込みなのか、パンがとてもおいしかった記憶が…


▲この揚げパン?のようなものが意外とおいしかった。

冷蔵庫を除けば不満はなく快適に過ごせた。またチュニスへ一人旅することがあれば、第一候補として検討したい。二人以上なら、この次に泊まった「シェラトンチュニス」が良いかも。ただし、シェラトンチュニスの宿泊費はカールトンの実に4倍である。宿泊記を書いたので、4倍出す価値があるかどうか検討してほしい。

シェラトンチュニス宿泊レポート

4倍と書いたが、シェラトンの割には安く滞在できるようなので、せっかく物価が安いチュニスにいるのだから、たまの贅沢を楽しんでみるのも良いかもしれない。(と思って、俺は清水の舞台から飛び降りる気持ちでシェラトンに宿泊)

シディブサイド観光を決行

今回の旅の目的は、シディブサイドを見ることだった。白と青(チュニジアンブルー)に統一されたいかにも地中海な街並みは、快晴が良く似合う。そして、訪問するときも快晴だろうから、まず最初に行くのはシディブサイドだ!と勝手に思い込んでいたのだが…実際来てみると、微妙な天気であった。薄曇りでたまに晴れ間がのぞく…決して天気が悪いわけではないが、これでは実際に見たところで「イメージと違う」と落胆してしまうかもしれない。そんな中、今すぐシディブサイドへ行って良いのか、晴れるまで我慢したほうが良いのか…と、一瞬だけ悩んだのだけど、10年以上待ち焦がれた風景を目前にして我慢できるはずもなく。今日がイメージ違ってたら明日また行けばよいし、そもそも明日晴れるとは限らないと、急に弱気に。

そして、電車に乗って向かった先には…

普段の行いが良かったとは思えないけど、とにかくツイていたようだ。その後曇ってきてからも、体力が続く限り取りつかれたように散策。

サハラ砂漠の北・地中海性気候と言うとカラッとした印象を持ってしまうのだが、思ったより湿気があって体力よりも気力が先に低下していく。暑さよりも湿気が苦手なのだ。気力が尽きたころを見計らって、La Malsaへ向かうことに。

シディブサイドへ行ってきたときの感動や散策の様子は、現地速報として別記事にしています。

シディブサイドの最新速報を現地からお届け

ココまでで5,000字に達したようなので、物価事情や他地域の様子などを含めた旅行記は別記事で整理いたします。

 

ありがとうございました。

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